高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§39 定期テストの点と実力テストの点 
<定期テストの点と実力テストの点がなぜかくも違うのか?>

 例えば中3生とする。一学期の中間テストの合計点が410点(数学91点、英語82点、国語73点、理科88点、社会76点)のA君(男子)。まあまあ頑張っている成績ですね。クラスの或いは学年のトップ生は465点前後を取っているだろうが、おおよそこの成績ではクラスの5,6番と言ったところでしょうか。
 
 もう一つ例をあげましょう。やはり中間テストで合計点が436点(数学88点、英語95点、国語82点、理科78点、社会93点)のBさん(女子)。部分的に見れば課題もありますが、全体的な印象ではとてもよい成績です。クラスで3番くらいとします。本人も親も他の生徒からも、又先生からもよく出来る生徒と見られてます。

 期末テストをしました。その結果はA君、425点。Bさんは、440点。2人とも順調です。良く頑張っています。

 夏休み明けの実力テスト(第2or3回)をしました。
A君の結果-数学76点、英語72点、国語65点、理科80点、社会71点-合計点364点でした。
Bさんの結果-数学72点、英語78点、国語66点、理科58点、社会67点-合計点341点でした。

 一体これはどういうことでしょうか? まず浮かぶのは夏休みの過ごし方と勉強でしょうが、ここではその要因は排除します。どちらも普通に努力し勉強したとします。では何故こういうことが起こるのでしょうか。
 A君の方がBさんより成績が上になってしまった。これは特殊なケースでしょうか。いえいえこれは、よくあるケースなのです。A君も点数は下がっているのです。定期テストの平均点から54点もダウン。Bさんの方は平均点から97点ダウンです。

 一般に平均的な生徒の定期テストの点が350点としますと、実力テストの成績は100点ダウンの250点前後になるのが普通です。ですからBさんの97点ダウンの341点は至極当然の結果であると、ある面言えます。ただしそれは成績中位から下位の生徒の傾向と現実であり、7割ぐらいの生徒に当て嵌まる現象です。成績上位者も確かに点数が下がるのですが、その下がり方は上になればなるほど少ない。つまりBさんの例でいいますと、多くても50点ダウンの388点前後から400点ぐらい取っておかねばおかしいわけです。

 Bさんの悲しみ塞ぐ姿を想像するのは容易です。友人や親からの励ましもあるでしょう。優しい先生なら「心配しないで、今度頑張ればいいから。」という言葉もあるかもしれない。本人も、こんなはずはない、たまたま体調が悪かったし、時間以内に問題全部解けなかったし、と自己納得してるかもしれない。
 しかし、もしそう考えているのならとてもおかしい。そう考えていないのなら、どう考えたか? 塾に行ってるのなら(半数以上が通ってますよね。)、学力テストがあるわけで自分の力をある程度知ってるはずだ。しかし塾に行っていても案外自分の学力を知らない者もいます。ここでは塾の通学有無は関係ないとします。

 ここに大事な何かが欠落しています・・・。
 
 ところでクラスのトップ生の成績はどうでしょうか?気になりますよね。定期テストでは450点から470点ぐらい取ってる生徒です。中間テスト467点、期末テスト456点としましょうか。(すみません、上の生徒の話ばかりで。でも何かの形でこの問題が当て嵌まったり、参考になったりしますので。)
 実力テストの成績結果-数学88点、英語92点、国語80点、理科86点、社会90点-合計点436点でした。 

 適当に点をつけてるのではないですかって? はい、適当です。 実力テストの中身もレベル知らないで、とお思いでしょうが、公立中学の実力テストの内容と形式は熟知してるつもりです。一言でいうと過去の基本の寄せ集めです。特に難易な、或いは独創的な問題はありません。18年の塾直接指導の経験と分析から申し上げています。誤差は多くて5パーセント未満と思ってください。

 一番の生徒の成績ダウンは25点です。中には通常のテストの成績よりも上の点をとる秀才もいますがそれはさておき、定期テストのBさんと一番の生徒の差は平均で23点なのに、実力テストの差はなんと95点にもなります。ここで一つはっきりしましたね。普段見えてるようで見えていないものが。そうです、実力です。実力の差です。残念ながらBさんには実力がない。これでは希望の公立高校は内申書的には良くても、実力的にはちょっと無理があるかもしれませんね。

 このことを本人と塾と学校の先生がしっかり認識しているか、また把握しているか? 本人はもちろん、塾の先生と学校の先生がもしきちんと普段から実力の把握とその対策(これは言葉で言うのは簡単ですが、ホント難しい。)、そして実力養成の問題(ここで少し宣伝させてね。【E-juku1st数学・E-juku1st英語】の問題集はこの生徒の現実をしっかり見つめて作成! 如何に実力をつけるか、その場だけの知識にならず、本物の知識、学力になるかを追求!)を適切に指導してるか、また学んでるか、ということが大事ですね。

 次に、もう一つ見ておきましょうか。Bさんの欠落してる部分です。それは各科目の点数にあります。数・英・国についても少しずつ点数が足りませんが、それ以上に理科と社会に問題があります。まず社会、定期テストではA君は76点、Bさんは93点、一番の生徒は上記には書いてませんが94点としましょう。それが実力テストでは、A君は71点、Bさんは67点、そして一番の生徒の点数は90点という結果です。Bさんは得なはずの社会でも一番の生徒に大きく差をつけられ、
A君にも負けています。こんなことが起こるのか、ですって? はい、しょっちゅうです、別に稀なケースではありません。

 悲しい現実です。ではその原因は? 答えは簡単です。忘れてしまったのです。それもややこしい細かいところではなく、覚えていて当たり前の基本的なことが抜けてしまっているのです。 お気づきの方も多いでしょうが、中3なら社会は公民分野の勉強です。定期テストは狭い範囲からの出題ですから、先生の授業をしっかり聞いて、真面目に努力していれば93点といういい点も取れるでしょう。とても頑張ったわけです。それに対して実力テストは中1の地理、中2の歴史、中3の公民からの全出題です。平均点は50点(実力テストはそんなものです。)としますと、まあ悪くでは決してありませんね。要するに,習った全範囲に対する実力が不足してる、即ち深く記憶できてないわけです。

 次に理科。もうこれは分析するまでもない。本人の点数は58点、おそらく平均点は45,6点前後と思われますが、平均よりややいいという結果。平常のテストの点も他の教科に比べ低いし、はっきり実力も低い。ではどうすればいいか。この問いは過保護すぎますよね。(でも案外多いですね、この種の質問は。自分のことは自分で考えればよい。自分の問題は他人任せにするな、と言いたい。) 明らかに学習した範囲の復習でしょう。やり直しでしょう。そして少しでも力がつくように頑張ることですね。

 ところでBさん中心に話が進行しましたが、A君のほうはどうなっているのか。
 A君の成績を分析しますとまだ伸びる余地はありますね。国語はあまり期待できませんが、英語と社会に焦点を当てればもっと実力が向上するはずです。ただし猛勉強しても2学期の定期テストの点が450点取れることはないでしょう。430点ぐらいかも知れません。ただし1,2年の復習と受験問題に力を入れれば、実力的なアップはかなり望めるはずです。

 しかしですね、本人の努力と成績アップにもかかわらず、内申書的には評価は低いかもしれません。何故、そう冷めたことがいえるのかですって? それが現実だからです。過去幾多とこういうケースを見てきたからです。成績と内申評価が単純に比例していてくれればとてもうれしい。が、実際はごく一部を除いて違うのです。ではA君の場合どうすればいいのか。そのヒントと答えはすでに§1で述べました。ご参照下さい。
  
 それにしても何故私が頭を痛めなければならないのか、と思うことが正直ありますね。頭を痛めなければならないのは本人でしょう。しかし案外生徒はケロッとしてますね。 自分の問題点は自分で解決するよう心がけて欲しい。たとえ解決できずとも努力、反省して、自分の足で歩んで欲しい。こう思うのは私だけではない、と堅く信じるのだが。