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§611 実力テストになるとなぜ点数が下がるのか?(続)
<出力が大事>

 前回、脳はできるだけ早く多くのことを忘れるように設計されていること、復習はできるだけ早く、そして何度も繰り返してやらないと海馬に重要な知識として認めてもらえないこと、について書きました。

 今回はこれに、もうひとつ勉強をしていく上で大切なことを付け加えて書き進めてみます。

 脳には毎日、あらゆる情報が厖大に入ってきます。そのすべてを記憶してしまえば、すぐにパンクしてしまいます。そのほとんどが1秒(感覚記憶)から数十秒(短期記憶)で消えてなくなる。消えてなくならないと、人間生きていけませんね。

 勉強に関する知識も海馬にとってはそれら入力と同様で、なにもしなければあるいは過去との繋がりがなければ、すぐさま消去されることでしょう。また、海馬に一度置かれた記憶でも、9時間程度でほとんど消えてしまうとのことですから、復習はほんと大切です。

 では、前回も書きましたように、生きていくために不可欠な情報かどうかといった根源的な審査基準を持つ海馬で、決してそうとは言いきれない学習の知識を、いったいなにを基準にして、記憶すべきものとして大脳皮質に送るか否かの判断をしているのでしょうか?

 それは、復習の回数にあるようです。その場合、ただくり返して情報をインプットするだけではなく、アウトプット(出力)がもっと大事だ、と。

「この情報はくり返し入ってくるので覚えればいいのか」という刺激を海馬に与えるのも大事ですが、それ以上に「この情報は、こんなにも使用することが多いのか? それではしっかり覚えねばならんな」という印象を強く海馬に抱かせることが、さらに深い記憶定着につながります。脳は「出力を重要視する」ということです。

 つまり、勉強の場面でいうと、習った知識をただ単純にくり返しくり返し覚えることもありますが、その場合でも目で見るだけでなく、口に出して覚える、手で書いて覚えることも必要なのです。

「使用する」ってことは、たとえば計算問題など単純な作業のなかにもあるでしょう。英語も設問形式を変えれば、いろんな出力の勉強があるんですけれどもね。理科や社会だって学習した知識をノートや紙に書いてまとめたり、これなんかあきらかに出力の勉強です。国語にも当然あります。こういうのはいままでのブログのなかで、それこそ具体的にいっぱい書いてきています。

 出力重視の勉強方法でいえば、教科書や参考書を何度も見直すより、問題集を何度も解く。あるいは要所要所で確認テストをする、あるいは基礎から応用まで含んだ問題演習を豊富にじっくりやる、こういうタイプの問題集で復習するほうが、出力重視の勉強にはより向いていることは間違いない。

 前回の内容と今回のも含め、こうした海馬の性質や役割を述べるまでもなく、復習の大切さ、くり返しの学習によるたしかな実力のつけ方については、すでにわたしはかなり書いています。

 たまたま読み返したなかに、英語の関する勉強方法について述べたものが、視点や言葉はまったく違いますが同じようなことをいっているなと、今回のテーマと通底しているものを感じ、また参考になるかと下にその一部を載せてみたいと思います。


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【英語学習の基本】
 1.「頭の目」を開けて読むこと!
 2.声を出して読むこと、即ち耳を刺激すること!
 3.手で覚えること!
 4.基本構文を暗記すること!
 5.ノートを活用すること!
 6.復習して、自分の頭で考えること!


★1.「頭の目」を開けて読むこと!
  
 勉強してるとき、顔についてる目は開けてますが、頭の目もはっきり開けて英文を見ることです。実は見てるようで見ていない、見えてるようで見えてないことが、意外と多いのです。その見ていない、見えていないところがミスをするのであり、英作ともなると、はてどうだったかなと考えてしまうところなのである。ふだんから「頭の目」をしっかり使って、英文を見る習慣をつけることです。

 具体的にいうと、考える視点はひとつ。教科書や問題集やプリントの英文がすべて、自分にとって間違いなしに英作できるかどうか?!を考えて、見ることです。その目で見れば、ぼーっと英文を見てる暇はない。主語はどれ、時制は何? 文の形は何? 熟語はこれか、この場合、名詞は複数か、前置詞の確認等など。目を光らせて、即ち「頭の目」を開けて読んだり見たりしなければならないことになる。

 最初は大変そうだけど、なんでも同じで慣れれば別にたいしたことではない。この目は誰からも与えられません。自分で身につけることです。

★2.声を出して読むこと、即ち耳を刺激すること!
  
 誰もふだんの勉強のなかで、数学を声出して読むものはいません。しかし、英語は語学である。語学の勉強方法の一つは昔から音読です。耳からも入れるのである。リスニングのときだけそうするものではない。中1はまだしも、中2、中3になるにつれ、静かな勉強になるのはどうしたことか? 学校でも家でも、また塾でも、声を出して読む機会が減る。これはおかしな事だ。

 目から入る頭の勉強に重点が置かれていまい、耳から入る勉強が不足してる。即ち、耳を通して脳を刺激していないんですね。この直接目に見えない勉強(音読)が実はとても大切なんです。

 このことは、例えば次のことと似ている。運動部でいいますと、ランニングですね。好きな人はあまりいないと思うけれど、テニス部でも野球部でもどんなクラブでもいいんだけど、必ずしんどいランニングをしますね。下半身を鍛えるため。いきなり試合をしても、足腰が弱いとすぐへばるし、またうまくなれない。英語学習も同じでしょう。音読はランニングです。音読をして、足腰を鍛えるべしです。(これは上のことでいえば、つねに海馬を刺激して重要な情報なんだ、だからすぐに消さないでくれ、と訴えている状態かな)

 英語ができないまたは苦手な生徒、あるいは学校の英語成績はまあまあでも実力がいまひとつ伴っていない生徒に英文を読ませますと、ほぼ決まってすらすら読むことができません。どこかぎこちなく、また英単語を一つ一つ区切って読んだり、切ってはいけないところで切って読んだりします。ふだん音読し
ていないことがありありとわかります。それに比例して、英語の実力がありません。

「読書百遍、意自ずから通ず」といいますように、そこまでいかなくても、何遍も読んでるうちに、英文が次第に「見えて」きますし、大事な部分も徐々に自分でわかってくるものです。ミスしていけないポイントや注意する文法なども自分で考えられるようになります。こうした上に、文法演習をじゅうぶんこなしていけば、知識は強固になりますね。

 では、何を使って音読すればよいのか? それはもちろん教科書ですね。自分の学んでるリーダー(ニュー・クラウン、ニュー・ホライズンなど)を、学校の授業の進度に合わせてLessonごと読み進めていく。例えば30回くらい読むと決めて、一日5回(10分程度)、毎日読んで6日で終了。読み足らねばさらに読めばいいし、読みたくなければ読まないでよい。自分でとにかくノルマを決めて、実行する。ただし、すぐに効果が出るものではない。個人差がある。まあ3ヶ月くらいはかかるかもしれない。次第に英文を考えずとも口から出るようになれば、本物です。あとは継続です。
 
★3.手で覚えること!

「手で覚える」ということの意味するところは。

 まず一つは、間違った問題はノートに各3〜5回、繰り返して覚えるということ。更に赤鉛筆などで間違いの部分をチェックして、しっかり記憶に焼きつくよう念押しをする。

 二つ目は、テストや問題演習の解答チェックの際、答えの○×や単なる直しだけの浅い勉強ではなく、常に赤ペンを持って大事なところ、注意する箇所をマークして覚えるということ。

 三つ目は少し意味が違いますが、その場その場の表面的な暗記ではなく、習ったことは決して忘れない深い覚え方をするということ。即ち、目だけで覚えるのではなく、体の中まで入れ込んでしまう、という意味です。

「あなたに会えるのを楽しみにしています」<中2レベル>
 I'm looking forward to seeing you. 間違うのはseeing のところですね。
体の芯まで入っていれば、see になるはずがありません。いちいち考えずとも
すらすら書けるところまで覚えてしまう! つまり「手で覚える」ことを学習
の基本とすべし、です。

★4.基本構文を暗記すること!

 これも英語学習の基本中の基本ですね。
  
 たとえば中1でしたら、
 How do you go to the station ? (あなたはどうやって駅へ行きますか)
 I go there by bus. (バスでいきます)

 たとえば中2でしたら、
 She runs faster than any other girl in her class.
 (彼女はクラスのほかのどんな女の子よりも速く走ります)

 たとえば中3でしたら、
 This tea is so hot that I can't drink it.
  =This tea is too hot for me to drink.
 (このお茶はとても熱いので私は飲めません)

 ランダムにただ思いつくまま書いたのですが、実際の生徒は、もし上の日本文を英作せよと出題されれば、その場で考えて(?)て書きます。なぜ考えるのでしょう? それは基本構文、重要な英文を覚えていないからです。

 中1の文で見ますと、その間違いの一つ。
 I go to there by bus. と書きます。there に変えれば to は要らない。基本をきっちり覚えておらず、その場で考えるから間違えるのです。

 中2の文では、習った当初はだいぶ書けますが、2カ月後にテストしたとします。まったく書けない生徒が3割、書いてもさまざまなミスをする生徒が6割ぐらいいるかと思います。残り1割くらいの生徒が書けるかどうかです。(つまり正答率は10%前後)

 たとえば、暗記した文例が、
 Lake Biwa is larger than any other river in Japan.
 なら、その英文をもとにして書けばいい。原因は土台になる基本構文を、そもそもまったく暗記していないか、忘れてしまったかです。

 中3の文は比較的書きやすい、入試にもよく出る書き換え問題です。しかし、ほんとにわかってるのかな?という視点で問題を作ると、it の有無で相当の生徒がミスをおかします。

 教科書、問題集、その他プリントなどで繰り返し出てくる文は最低暗記していくのが、英語学習の基本です! 

★5.ノートを活用すること!

 やはり勉強はノートではないかな。いくらすばらしい先生についても、価値の高い問題集や参考書を利用しても、学んで吸収するのは自分自身。たくさん問題演習するのも一つの大切な勉強のしかたであるけれども、その中で何を理解したのか、何を暗記するのか、覚えるのかを追及するために、自分オリジナルのノートを用意したい。

 それは、学校や塾での先生の説明を写したノート、間違い練習のノートといった受身的なものではなく、積極的、能動的な「まとめのノート」である。結局は自分の頭に入ってることしかできてない、と生徒の姿を見て、つくづく思う。ひらめきや直感は、何もないところから生まれるのではなく、頭に蓄積された知識、情報、また体験から出てくるものである。(これは特に、数学についていることだが)

 そこまでゆかなくても、自分の目、頭で考え、ノートにまとめたことは、そう簡単に忘れるものではない。もし忘れたとしてもノートの記憶の作業を辿れば、すぐに想い出すことができる。それに反して、人から言われた大切なことはいとも簡単に忘れる。たとえ多めに問題を解いても同じ。自分のものに本当にはなっていないことが多いから。

 学力テスト(模試)の偏差値でいうと、公立中学の場合、習ったことの基本(難しい応用ではない)を80%覚えていて、その90%ができれば、偏差値で上限65くらいにはいく、と経験則では申し上げられる。ただし、これは中3の1学期の段階まで。中1・2年の英語、数学、国語、理科、社会の5教科、2年間の集積であり、全分野について。

 定期テストの狭い範囲ではなくその集合であるわけだから、習った基本のどれだけが確実に覚えているかが実力の根底になければならない。その根底を着実に埋めていく、積み重ねていくのには、「まとめノート」の勉強が有効となる。 
 
★6.復習して、自分の頭で考えること!

 これは<5>の言い換えでもある。そこで一つ追加するにとどめます。

 英語も数学と同様、授業の説明を聞いて「わかった」ことと「できる」こととは違う!ということを、はっきり知ること、また自覚することが、大事である。つまり、このことを認識していれば必然的に「復習をしなければいけない」という勉強の基本につねに至ります。

 ところが、現実の生徒を見ていると、その大部分が実はどうもわかっていないなあと感じること、しばしばであります。もちろんその場合、復習の大切さとそのしかたを質問したり、例をあげて説明したりさまざま試みるのですが、それでも本当にはわかって実践していないな、と感じることが往々にしてあります。

 なぜこんなわかりきった当たり前のことを、わざわざ書かざる得ないのか? 

 それは「わかった」から「できる」へと復習して自分のものにしている生徒が、あまりにも少ないからです。宿題が復習と思ってる生徒もずいぶんいますね。自分の頭で考えたこと、整理し直したことが、ほんとうの復習でしょう。「わかった」ことを再度確認、「いまひとつわからないこと」を「わかるようにする」こと、そしてそれらすべて自分で「できるようにする」ことが、正しい復習の姿でしょう。

中学生が夢中で勉強する問題集!
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・この1年、中1英・数(通年用)に取り組み、学年トップクラスになることができました。ありがとうございます。他の問題集では得られない質と量、そして勉強に対する姿勢も教えていただいたようです。「わかる」から「できる」ようになるには、自分にはトッポ先生の問題集が欠かせないと言っております。コツコツと努力を重ねれば自分にもできる、という自信も持つことができました。2年生になってもよろしくお願い致します。<H>

前回英語でお世話になり、今回も娘からのリクエストで数学と社会を注文させていただきました。E-juku1stの問題集を使うようになってから一人で工夫しながら勉強するようになり、塾に行っていたときよりも成績が上がっているようで娘には合っているようです。ほんとうにありがとうございます。もう少しこのまま様子を見てみようと思います。<H>

・1,2年に引き続き、お世話になります。先生の問題集のお陰で、塾なしで学年上位になることができました。苦手だった英語も、ここにきてぐんとのびてきています。本人曰く、トッポ先生の問題には自分の間違えやすいところが何回もでてくるから、自然にできるようになるそうです。英語嫌いだった子とは思えないほど、こつこつ取り組むようにもなりました。得意な数学では、自分で予習するのに最適で、かつ、定期テスト対策もばっちりできます。(先日もテストで同じような問題がでたと言ってました。)3年生になってもよろしくお願いいたします。

・妹尾先生 年末に小六生対象の「力ある算数」を送っていただきました。本当に先生のご指導どおりで、残り3か月でしたが、やってみてよかったと本当に思っています。「力ある算数」はAとBに別れていますが、どちらも娘にとってはとても手応えのあるいい問題ばかりでした。この問題集をやらずに中学に進んでいたら、と思うときっと数学が苦手のままだったかもしれません。算数は好きでも、苦手意識が強かったのですが、この問題集を取り組んでから少し自信が出てきたようです。本当に勧めていただいてありがとうございました。<Y>

・前回と同様、迅速な対応をしていただき、感謝しております。問題集を拝見させていただいて、一歩一歩知識に深みを増す勉強をしていくために、大変有意義な問題集だと思いました。今回も解説が丁寧で素晴しいです。生徒が理解することに鋭いほどに着眼しており、見事です。前回送っていただいた問題集でも、娘がわかった気になっていたところで、「自分の理解は浅かった。toppo先生の解説でなるほどともう一度見返せてよかった。」と娘も感謝しております。<T>

・先日、算数の図形教室Aを購入させていただいた○○と申します。取り組み始めてすぐ、娘が「解説がわかりやすい!」と大喜びでした。大手の塾に通っていますが、テキストや問題集の解説部分と全然違う、一人でできる!わかりやすい!と喜んでおります。先月から始まった特進クラスのような授業でも、「トッポ先生の問題に似てたから解けてんで!」と帰宅後即報告を受けました。こつこつやり続けたいと思います。ありがとうございます。

・先生 おはようございます。長女が、無事希望の高校に入学いたしました。先生の問題集には大変お世話になりました。2年の冬休みに短期集中で、数学の実力をつける問題集を頑張り、成績がぐんとアップしたそのときの自信が彼女のやる気を引き出し、継続させてくれたものと思っております。本当に感謝いたしております。ありがとうございました。さて、今回は弟の・・・<中略>「中1REVIEW」の助けを借りようと購入に踏み切りました。この問題集を一ヶ月で絶対やりきる、と申しておりますので頑張らせたいと思います。<I>