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  実力をつける地理と歴史―高校入試へ向けて― 
 §2.経線と時差の計算問題について <地理編 VOL.2>

 前回は緯線。そのなかで赤道と北緯40度の緯線をマークすべし、という内
容でした。今回は経線について。

 縦線が経線だね。イギリスのロンドン(グリニッジ天文台が中心)を通る経
線(本初子午線という)が0度。ロンドンから東側が東経、西側が西経。日本
はイギリスから東側、東経135度の位置にあって、兵庫県の明石がその線を通る
が、日本の標準時になっていることは知っているね。

 ややこしいことは言わない、とにかく暗記しておくのは、明石の東経135度
と、東京を通る線が東経140度(正確には千葉県の船橋市だけど、そんなこと
は構わない)であるということ。

 そしてその東経140度の線を下にずーっと伸ばすと、オーストラリアのアデ
レードの都市(地図で確認のこと)を通るということ。

 あと一つ、それはアメリカのロッキー山脈(の西)を見当に、またロサンゼ
ルスを通る線が西経120度であるということ。東経135度、東経140度、そして
西経120度の経線はどこかを暗記してしまうこと。入試のなかで、それはどこ
かで出遭うかも知れない。そのときは役立つ!

 さて次に、時差について。
 これは時折入試問題にも出るけれど、その前の対策で教えて、わかっていな
い生徒の割合がほんとに高い。それもごく簡単な基礎ですら。


 とにかく覚えておくことは、「引く!」ということ。これだけ、暗記! 
 とにかく「引け」ばいい。もう一度書く、引く!

 日本は東経135度の位置にあり、東経180度、即ち「日付変更線」は太平洋の
ど真ん中ら辺にあるわけで、そんなところに大きな国はないので問題にはなら
ず、つまり何が言いたいかというと、「日本は世界で一番時間が進んでいる国」
であるということ、これを知っておく! 

 よって、問題が出ると、日本の現時間が載っていて、他の国では何時なんだ?
となるのが基本(90%以上)だから、その国との時差を「引けば」いいという
ことになる。

 地球は1日1回転(360度)、自転していることは知っているよね。24時間で
割ると、15度(360度÷24時間=15度)。こんなんは暗記していてもいいし、
すぐに計算してもどちらでも好きなように。経線が15度違えば、1時間の時差
が生じる、ということになる。

 さて、基礎の基礎の問題。
1.日本時間でいま午後の3時とする。イギリスでは何時か?

 イギリスとの経度の差は135度。135度÷15度=9(時間) 次にどうするか?
決まっているでしょう?! 引くんだ。午後の3時−9時間=午前6時(12+3−
9=6) 答え.午前6時 <注:午前か午後かは必ず書く! 当たり前です。>

 1のやや応用。
2.日本時間でいま、6月24日の午前10時とする。ではアメリカのニューヨーク
 の現地時間は、何月何日の何時になるか? ただし、ニューヨークは西経75
 度とする。

 とにかく日本は進んでいる。引けばよい。さて、経度の差はいくらか? 東
経135度と西経75度を足す。210度の経度差がある。よって、210度÷15度=14
(時間)6月24日の午前10時−14時間=6月23日の午後8時(ここは慎重に計算
して)。ニューヨークは前日になるね。  答え.6月23日の午後8時

 とにかく日本から左(イギリスのほう)に経度差がいくらあるか?と考えれ
ばよい。西経ならそれに、さらに足す。それが経度差。15度で割る。

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 次はこの問題の別解。混乱するから、本当に力のある生徒のみ。いまは理解
できても、時間が経つと明確にならないのが、また迷ってしまうのが人間の頭
の構造。よくよくそれを承知すべき、だね。この問題に限らずなんでもそうだ
けど、2つある場合は、1つを強めて、それこそかなり強調して頭にインプット
するのが暗記のコツで基本だ。

 では、別解の説明。
 日付変更線を跨(また)げば、1日戻す(遅らせる)、という考え。
 日本から「右へ」、つまり日付変更線まで45度(180度−135度)ある。ニュ
ーヨークは西経75度だから、西経180度(=日付変更線)までの差は105度。
45度+105度=150度 経度差(日本から右への)は150度より、150度÷15度=
10時間。右へいく場合、引くのではなく「足す」ことになり、6月24日午前10時
+10時間=6月24日の午後8時になるから、ここで1日引く。つまり、6月23日の
午後8時となる。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 余計なことを知ると、あとあとその知識が邪魔して混乱するので、ダメな場
合は、これを消し去ること。

 つまり、あくまで「引く」。日本から左(イギリスのほう)へ向けて経度差
を考え、15度で割り、時差を求める。それを日本時間から引くと、そこの現地
の時間。これを完全暗記! いったん暗記したものを、1,2ヶ月もすれば忘れ
てしまうような暗記ではなんともならんので(10人中9人はこれだね)、でき
るだけ何でも簡略に、そして深く、脳ミソに焼き付ける暗記を心がけるべし!


 飛行機に乗る。(ややひねりのある問題。大したことはないが)
3.成田空港を7月8日午前8時の旅客機に乗り、カンボジアまで行くことにした。
 旅客機の所要時間は4時間とする(これはちょっとおかしいかも知れないで
 すが、まあ、ここではそうします)。なおカンボジアは東経105度である。
 現地カンボジアに着いたときは、何日の何時になるか?

 まず時差はいくらか? 135度−105度=30度。よって、30度÷15度=2時間。
時差は2時間だね。日本時間で考えると、午前8時に4時間飛行機に乗っている
のだから、午後0時になる。そのときはカンボジアにいて、現地の時間では、
時差の2時間を「引け」ばいいね。つまり、午後0時−2時間=午前10時。7月8
日の午前10時。  答え.7月8日の午前10時

 以上。