問題集作成の動機と意図  
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              何故こんな問題集を作ったのか?

   理由1−良い問題集って,世間になかなかないんだよね・・・・。

     最初は市販の問題集と塾専用の問題集を適宜混ぜながら使っていたけれど、どうも生
     徒の現状に合わないのが気になりだした。基礎と標準、発展と塾専用の問題集は細か
     く分かれているいるけれど、基礎だけでは物足りなくまあ標準になる訳だけど、これが一
     長一短、具体的あげればきりが無いので省きますが、基本と応用の掛け橋がない、とで
     もいいますか、作りての上からの視点と御仕着せ的な安易な問題作りの羅列を感じてし
     まって、教えることの現実を知らない者が作っているような気がします。

     発展の問題集? 国公立と私立ハイレベル向け(偏差値70以上)の問題を解ける生徒
     なんて 、小さな塾にいる分けないんじゃないの。そんな生徒ははなから私立中学に合
     格しているでしょう。公立中学にも素晴らしい能力を持った生徒もいますがほんの一握
     り(3%)です。よってこの種の問題集は利用できないし、活用する気にもなりません。         
   理由2−ああ・・生徒の記憶力の低さには負ける!
 
     実はこの理由のほうが深刻なのですが、90%以上の生徒は習ったことをいとも簡単に
     忘れる。忘れてもらったら困るからきっちり宿題を出す。今度は自分の力で家でおさらい
     の反復復習。しかし人間の頭は直ぐ忘れるように出来てるものだから、あくる日には半
     分抜けている、一週間後には100パーセント何にもありません(これはみなさん周知の通
     )り。生徒にはこのことを徹底的に言い、忠告し、指導する。即ち、1,2日の間に宿題を
     片づけるように、と。

     しかしこれは理論。現実は違う。三分の一くらいの生徒は一週間後のもうすっかり忘れ
     た頃にするのね。なぜわかるかって? 宿題の内容と字を見ればプロにはわかります
     よ。ですからこの悪き習慣を繰り返し指導して直し、正す。

     各単元の終わりには確認テスト、或いは暗記テストを行い、重要なところの暗記、知識
     の確認をし、定期テストの前にはまた復習をおこなう。 ところで、生徒にとっては学校で
     も同じことを習うわけですから、一体一つのことを何度勉強しているのか?

     もう十分でしょう。学んだことを身に付けてくれればうれしい。覚えていててくれれば徐々
     にではあるが実力もつく。 ポイントも注意する個所も、暗記のしかたも教えた。生徒は
     すっかり解った顔をしている。

     三ヵ月後(実際一ヵ月後でも)何気なく、習った(こちらとしては必死に、のどを嗄らして教
     えた)ことを質問してみる。  生徒の答えは返ってこない。 ???? ま、まさか・・・
     A君言ってみろ。−A 「・・・・」 B君言ってみろ。−B「・・・」 それじゃCさん言ってみろ。
     C「・・・」 D言ってみろ。−D「○と□、・・」 もう一つあるだろう?! 「・・・」 他のもうひと
     つは、だれか?・・・ 全員「・・・」 失望と落胆と憤り。 「もう一つは△だろうが!」
     全員、ああそうか、という顔をしている。 (因みにこの質問のレベルはごく基本です。)
     これが現実です。  あなたの塾の生徒のレベルが低いんじゃないの?・・というご感
     想。ごもっともです。たとえばこんな感じです。偏差値的にいって、A−54、B−48、C-56
     D−62。下は40前後から上は68ぐらいまでいますが、まあ現実の生徒の平均的イメー
     ジです。

     問題はこれからなんです。さらに数ヵ月後、上と同じ質問をしたと仮定しましょう(実際は
     これの連続なんですが、忘れたら教え、忘れたらまた教え。)。 
     良くて半分の生徒が、悪くて三分の一の生徒が覚えているだけです。あとはどうした?
     あとは・・・。これが生徒の現実です。

     中3生にいたれば、中2の歴史は1年前の出来事、中1の地理に至っては(遥か?)2年前
     の出来事なんです。推して測るべしかな・・・。 まるでほったらかしで耕してない田んぼ
     のように草は茫々、荒れ放題です。よく出来る生徒で中1のとき、地理で85点以上、中2
     の歴史では90点前後の成績をとってたのが、中3で塾でその範囲の基本テストをしてみ
     ると58点、うーむ・・・、ほかの生徒は? もう聞かないでください。 23点、34点・・・41点
     のことは。そんなの習った?って涼しい顔をされると、ドットと疲れを感じますね。

     この生徒の実力の低さ、記憶力の低さに一体どうして立ち向かえばいいのか?・・・
     茫然自失、しばし佇み、悩む。試行錯誤。如何にして、実力をあげるべきか?
     テレビのコマーシャルで、30点上げるのも夢じゃない、とやってますが、定期テストで10
     点、20点、30点と徐々に上げていくのはそんなの比較的簡単じゃないですか。
     問題はその後なんですがね。なぜなら高校入試は実力なんですから。
     教えることは簡単、教えたことを生徒の身に付けさせることは難しい。如何にして生徒の
     忘却と戦い、本当の実力を身につけさせるこができるのだろうか?


     
学習の環境因子を今、生徒の能力+先生の指導力+学習教材と乱暴に規定しますと、
     敢えて生徒の能力は問いますまい。先生の指導努力も充分としますと、残るは学習教
     材です。生徒のこの現実をしっかり見据えた、実力養成問題集・・・
    
   理由3−問題の空気がまるで違うじゃないの。

     普段やってる問題や定期テストの問題と入試問題(特に公立高校!)の質、問題構成バ
     ランスがまるっきり違うじゃないの。それを喩えて言うなら、学校の25メートルプールで訓
     練して500メートル泳げるようになった生徒に海で同じ距離を泳げというようなもの。
     えっ、海のほうが浮きやすいって? そんな話をしているのではなくて、波の質、高さが
     全然違うってこと。おまけに(?)最近の入試の傾向で、生徒の思考力と表現力をみる比
     重がまるで生徒の本離れ、読解力の不足と反比例するかのように増えてきている。この
     不条理、なんとかしてよ。
     
     だったら初めから、プールなんかのおとなしいところで泳ぐのではなくて、海で泳ぐ訓練
     をすればいいじゃないの。

     基本を大切にしてながら、あくまで入試を睨んだ問題集作り・・・ そして問題の空気が変
     わるのを普段の学習の中ですこしでも体得できるようになれば・・・と。