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  高校入試でターイセツなこと、って何だ?!
§196 経度の差、あれこれ 
<「夏時間」が・・・>

 今回は、[実力をつける地理と歴史―高校入試へ向けて―]のNO.2をそのまま書き写し(〜線以下)、それに少し肉付けした内容です。つまり、手抜きです。

 先日、YAHOOのページ上に下記の記事が載っていた。そのまま書き写してみる。
「サッカーのコンフェデレーションズカップに出場中の日本は当地で22日午後8時45分(日本時間23日午前3時45分)から、2大会ぶりの準決勝進出を懸けてワールドカップ(W杯)王者のブラジルと対戦する。1年後のW杯に向け、前回覇者にどこまで通用するか格好の試金石となる。(時事通信)」

 会場はドイツのケルンであった。壮麗にして威厳のある、ゴシック様式の最高傑作、ケルン大聖堂がある地ですね。うーむ、悔しいかな、行ったことはもちろんないけれど・・・。

 にわかファンであるわたしは、なんとまあこの、昔でいえば、草木も眠る丑三つ時、いや丑の下刻の、午前3時45分から、健気(?)にもこのサッカーの試合を観た。早めに寝ると適当に目が覚めるだろうと思ったが、午前2時過ぎにははや、昂ぶる気持ちが抑えられないのかあっけなく目が開いてしまった。中途半端であるが仕方がない、ここで寝ると寝過ごしてしまう。カップラーメンを家族の者に見咎めれないようにこそこそと作っては食べ、睡眠モードをなんとか凌ぐ。

 結果はご承知の通り、2:2。ジーコ・ニッポンはよくやった、大健闘である。昂奮の余韻をなんとか静めつつ眠りにつくが、目覚めると9時過ぎ。それでも贅沢なことに、うーん、眠い。それしても平均視聴率が、この時間帯で13.4%とは、すごい人気ですね。

 さて体験からわかること。日本は6月23日の午前3時45分、ドイツのケルンは6月22日午後8時45分。向こうにとってサッカーをするのにちょうどいい、この夜の時刻は、ご覧になった方は知っているでしょうが、始まった当初はまだ明るく、途中からライトを点けるんだからちょっと不思議、そんなことはどうでもいいとして、いくら地球が自転しているからといってこの時差はねえよなと、文句のひとつも、誰にいったらいいのかとんとわからないが、ぼやきたくなる。

 さて、ここから本題。
「ドイツ(ケルン)はいったい東経何度か?」

 地図帳をみればすぐに片付くけれど、あえて計算してみる。

 6月23日の午前3時45分(日本)−6月22日午後8時45分(ドイツのケルン)=7時間。時差は7時間。360度÷24時間=15度。時差1時間に対し、経度差は15度。よって、15度×7時間=105度 日本の明石は東経135度。135度−105度=30度。つまり、ドイツは東経30度。 ん?・・・。

 地図帳で調べると、ドイツのケルンあたりは「東経約7度」ではないか! ややっ・・・? 計算間違いか?・・・。やり直すと、合っている。ではデータの写し間違いか? 再度調べてみたが、それも合っている。(この辺から、冷や汗が・・・。) そこで時差を、ネット上で調べてみた。

 ふーむ、そうか、そうなんだね、すっかり知識が抜け落ちて飛んでいた。これは海外をいまびゅんびゅん飛んでいるビジネスマンなら、ごく常識の範囲のことか・・・。つまり、サマータイム(夏時間)が行われているからなんですね。東京とイギリスの時差は、教科書や問題集上では9時間(135度÷15度)だけれども、「夏時間(サマータイム)を実施している都市(国)の場合は、時間が1時間早まります」で、現実には8時間になっていますね。(中には2時間のところもあるようですが。)

 それにしてもまだ誤差が8度ほどありますが、まあそれは、ベルリン(標準時)とケルンの経度の差に該当する(?)わけで、なんとか辻褄が合い、納得。教科書上の知識をそのまま現実のデータに当て嵌めて計算すれば、それも細かい修正とより深い知識を持たないならば、ときに間違いが起こるという、一つの例かも知れません。

 いやいや、そんなきれいごとではなく、下の説明や問題と単純に逆のことを軽くしたかっただけのことなのですが、手抜きという邪まな考えのため、かえってどつぼに嵌ってしまっただけのことかもしれません。


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● 経線と時差の計算問題について <地理編 VOL.2>

 前回は緯線。そのなかで赤道と北緯40度の緯線をマークすべし、という内容でした。今回は経線について。

 縦線が経線だね。イギリスのロンドン(グリニッジ天文台が中心)を通る経線(本初子午線という)が0度。ロンドンから東側が東経、西側が西経。日本はイギリスから東側、東経135度の位置にあって、兵庫県の明石がその線を通るが、日本の標準時になっていることは知っているね。

 ややこしいことは言わない、とにかく暗記しておくのは、明石の東経135度と、東京を通る線が東経140度(正確には千葉県の船橋市だけど、そんなことは構わない)であるということ。

 そしてその東経140度の線を下にずーっと伸ばすと、オーストラリアのアデレードの都市(地図で確認のこと)を通るということ。

 あと一つ、それはアメリカのロッキー山脈(の西)を見当に、またロサンゼルスを通る線が西経120度であるということ。東経135度、東経140度、そして西経120度の経線はどこかを暗記してしまうこと。入試のなかで、それはどこかで出遭うかも知れない。そのときは役立つ!

 さて次に、時差について。
 これは時折入試問題にも出るけれど、その前の対策で教えて、わかっていない生徒の割合がほんとに高い。それもごく簡単な基礎ですら。


 とにかく覚えておくことは、「引く!」ということ。これだけ、暗記! とにかく「引け」ばいい。もう一度書く、引く!

 日本は東経135度の位置にあり、東経180度、即ち「日付変更線」は太平洋のど真ん中ら辺にあるわけで、そんなところに大きな国はないので問題にはならず、つまり何が言いたいかというと、「日本は世界で一番時間が進んでいる国」であるということ、これを知っておく! 

 よって、問題が出ると、日本の現時間が載っていて、他の国では何時なんだ?となるのが基本(90%以上)だから、その国との時差を「引けば」いいということになる。

 地球は1日1回転(360度)、自転していることは知っているよね。24時間で割ると、15度(360度÷24時間=15度)。こんなんは暗記していてもいいし、すぐに計算してもどちらでも好きなように。経線が15度違えば、1時間の時差が生じる、ということになる。

 さて、基礎の基礎の問題。
1.日本時間でいま午後の3時とする。イギリスでは何時か?

 イギリスとの経度の差は135度。135度÷15度=9(時間) 次にどうするか? 決まっているでしょう?! 引くんだ。午後の3時−9時間=午前6時(12+3−9=6) 
  答え.午前6時 <注:午前か午後かは必ず書く! 当たり前です。>

 1のやや応用。
2.日本時間でいま、6月24日の午前10時とする。ではアメリカのニューヨークの現地時間は、何月何日の何時になるか? ただし、ニューヨークは西経75度とする。

 とにかく日本は進んでいる。引けばよい。さて、経度の差はいくらか? 東経135度と西経75度を足す。210度の経度差がある。よって、210度÷15度=14(時間)6月24日の午前10時−14時間=6月23日の午後8時(ここは慎重に計算して)。ニューヨークは前日になるね。  
   答え.6月23日の午後8時

 とにかく日本から左(イギリスのほう)に経度差がいくらあるか?と考えればよい。西経ならそれに、さらに足す。それが経度差。15度で割る。
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 次はこの問題の別解。混乱するから、本当に力のある生徒のみ。いまは理解できても、時間が経つと明確にならないのが、また迷ってしまうのが人間の頭の構造。よくよくそれを承知すべき、だね。この問題に限らずなんでもそうだけど、2つある場合は、1つを強めて、それこそかなり強調して頭にインプットするのが暗記のコツで基本だ。

 では、別解の説明。
 日付変更線を跨(また)げば、1日戻す(遅らせる)、という考え。
 日本から「右へ」、つまり日付変更線まで45度(180度−135度)ある。ニューヨークは西経75度だから、西経180度(=日付変更線)までの差は105度。45度+105度=150度 経度差(日本から右への)は150度より、150度÷15度=10時間。右へいく場合、引くのではなく「足す」ことになり、6月24日午前10時+10時間=6月24日の午後8時になるから、ここで1日引く。つまり、6月23日の午後8時となる。
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 余計なことを知ると、あとあとその知識が邪魔して混乱するので、ダメな場合は、これを消し去ること。

 つまり、あくまで「引く」。日本から左(イギリスのほう)へ向けて経度差を考え、15度で割り、時差を求める。それを日本時間から引くと、そこの現地の時間。これを完全暗記! いったん暗記したものを、1,2ヶ月もすれば忘れてしまうような暗記ではなんともならんので(10人中9人はこれだね)、できるだけ何でも簡略に、そして深く、脳ミソに焼き付ける暗記を心がけるべし!


 飛行機に乗る。(ややひねりのある問題。大したことはないが)
3.成田空港を7月8日午前8時の旅客機に乗り、カンボジアまで行くことにした。旅客機の所要時間は4時間とする(これはちょっとおかしいかも知れないですが、まあ、ここではそうします)。なおカンボジアは東経105度である。現地カンボジアに着いたときは、何日の何時になるか?

 まず時差はいくらか? 135度−105度=30度。よって、30度÷15度=2時間。時差は2時間だね。日本時間で考えると、午前8時に4時間飛行機に乗っているのだから、午後0時になる。そのときはカンボジアにいて、現地の時間では、時差の2時間を「引け」ばいいね。つまり、午後0時−2時間=午前10時。7月8日の午前10時。  答え.7月8日の午前10時

 以上。
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 ふーっ、ここまでお読みいただいた方、どうもご苦労様でした。