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 通年用問題集はどの程度のレベルなのでしょうか? また、コツコツ積み上げていけば追いつくものなのでしょうか?<K様>

<大学付属の私立中学入学に通っている生徒の母から>

そうですね、私立の授業進度は速く、それは当然週に占める時間数も多いわけですが、特に数・英にかける比重が、公立とは比べものにはならないほど過密であり、また学校のほうでも力点を置いて指導して
いるわけですから、学ぶ側の生徒も大変ですね。 

さて、数学が平均点70点くらいの中間テストで40点台とのこと。本人の予想に反してテスト結果、ペケだらけということは、また解らなくてお手上げ状態でもないということは、厳しい言い方になりますが、頭だけの勉強と理解しかしていないのですね。一言でいえば、演習不足そのものです。

ふだんの演習の中で、ミスをする箇所の確認と自覚、そしてその対処のしかたや防ぎ方を会得しなければなりません。そこまでの学習と演習をしていないのが大きな原因でしょう。おそらくいまは、塾から離れて自分で学習しているのだと推いますが、詳しくかつ細々と注意や要領など、いままでのように指導してもらえる筈もなく、まさしく自分の力で歩いて行かねばなりません。

「できている、わかっているつもりというのが一番性質が悪いです」とお書きのように、まさにわかることと出来ることは別物だ、ということがまだわかっていないようです。できるようになるまで、訓練が必要です。出来る生徒は、テスト後、「できた!」という科白をいわず、「あそこが間違った」という傾向にありますね。それは訓練、演習の中で、より正確に自己判断、身につけていくものです。

そのあたり、英語の勉強に時間を食われ、数学に回す時間がまだまだ不足しているのではないでしょうか。

さて、「通年用問題集はどの程度のレベルなのでしょうか」と「コツコツ積み上げていけば追いつくものなのでしょうか?」のご質問について。

レベルは、あくまで基本から標準でしょう。中1数学の時点で、応用は殆どありません。一般にはあるにはあるのですが、それは無理に作られた問題が多く、本当の応用レベルはやはり、中2レベル(公立の場合の)の1次関数と図形を習ってから、またそれ以降になりますね。(私立は速いと思いますが)

中1から中3まである一定のレベルを保って作っていますので、そこそこの基礎学力と基本の習得だけは養成できるかと思います。ただあくまで公立中学生が主体で、私立中学生はそれほど多くはありません。現状1割くらいの生徒に利用いただいております。

最後に、いままでの学習のフォローですが、夏休みがあるので、また1学期の内容だけですから、コツコツしていけば十分追いつく筈だと思います。