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§192 中1英語の1学期についてVOL.2 new
<なぜbe動詞からか>

 E-juku1st.Comの中1英語(通年用)問題集では、まず単語の暗記のしかたを十二分に演習し、そのあとbe動詞の文法(38枚)を徹底して学ぶべく構成してあるのですが、では、なぜ最初に、be動詞の勉強を徹底してやったほうがいいのか、be動詞の文法をたっぷり演習し習熟してその後に一般動詞の文法(25枚)に移ったほうがいいのか、その理由を述べてみたいと思います。

 それは、ひと言でいえば、「主語」にあります。

 前回列挙した23の基本。そのなかで、<A>と<C>のなかの1番を再度下に書いてみます。

<A>英語を学ぶ以前に知っておくべき常識。
1.主語と述語(or主部と述部)ぐらいは、ふつうに判別できる。

<C>1学期の英語を習得する上で。
1.主語(or主部)の人称を区別できる。

 主語(or主部)がどれかおさることができない、そしてその人称を正確に区別できないところから来る文法的過ちと混乱は、生徒が中1英語習得の過程で見舞われる災難(?)のなかで最大のものであろう。災難とはずいぶん一方的な言い方ですが、中学にもなってまだ主語も満足に認知できない生徒が、非常識なほど大勢いるのであります。

 主語とその人称の把握を中途半端な状態にし、あるいは後回しにし、be動詞と一般動詞の述語部分を動かし回して1学期を終わらせ、そして2学期になる頃に、実は主語には3人称単数があるんだけどその場合にはこれこれこうなるんだと、間が抜けた(ここが一番のネック)教え方をする昨今の教科書の文法構成と配列には、生徒も災難なものだとも思わないでもない。

 なんでも最初はやさしい、途中からすこしずつ難しくなっていく、また覚えるべき内容も増えていくといった経験上の感覚で、勉強の中身を捉えている場合が、一般に多いかと思います。よって、英語の場合も最初はやさしく、確かに単語を覚えていく事には多少の困難を最初伴いますが、まあ大体が1学期の場合、主語の何たるかを意識せずとも、またbe動詞と一般動詞の文法の区別もその狭い範囲でやっていれば、つまり教科書どおり進めていれば、テスト内容もその設問形式も同様にやさしく、80点以上の点数は8割以上の生徒がまずとれるのがふつうです。

 しかし、その狭い枠組みのなかで、生徒は、1学期のあいだに何を基礎として吸収し固めたかといえば、よーく観察すると甚だ心許ないものがあると言わざるを得ません。この期間に明確に意識して、理解と暗記を心がけた文法は何でしょうか? 実はそれが教科書の内容のままでいると、習ったことを知識として整理整頓できない生徒(わたしからみれば、9割近く)にとっては、とても曖昧な状態になっているといえるのです。このことがわかるのは多くの場合、いつも2学期に入ってからなのです。2学期には、また新しく習う文法も当然ぐんと増えてきます。

 そうした授業の流れのなかで、疑問に思うところや曖昧な箇所をよく考え追求し、そしてそれらをなくし、全体を整理する力のある生徒ならいいのですが、そうでない多くの生徒は、be動詞と一般動詞の文法が完全に入り混じり、疑問詞のある疑問文を本格的に習いだした頃には、その答え方をどうするかで混乱がより深まってくるのです。

 3人称単数の主語がまだ判然としないところから来る間違いで済むならまだしも、応答の問題で設問の主語を適切な代名詞に転換することができない、二度目には代名詞に置き換える、といったルールもまだ定かに掴んでいない、つまり主語に関する基本ルールがまったく認識・区別できていないのか・・・、といった大きな大きな欠陥を露呈することになる。

 さらに、一般動詞の根本ルールも主語の認識が甘いため数々のミスを引き起こす。英語力の基盤がまだじゅうぶんに形成されていないこの時期の生徒は、一般動詞の文法に大きく影響され、引きずられてしまいます。それゆえ、be動詞の文法までぐちゃぐちゃにしてしまうケースが多々出てくるわけです。

 生徒には折に触れてたびたび、「be動詞ができる奴が、英語ができるんだ!」と言っているのですが、be動詞の文法がしっかりしているからこそ、一般動詞の文法との区別が鮮明にできるわけで、日本文での対比はもちろん、英文上での細かな差異も見分けがつくのです。そうでない生徒は、中1の文法では、現在進行形にbe動詞が時間が経てばすぐさま欠落しますし、存在のbe動詞も満足に和訳できないし、英作力も弱いのがふつうになってしまいます。

 ですから、最初が大切なんです。初めに何を固めるか、形作るか、生徒に十分意識させて整理整頓、理解させるか、その対象を明確の上にも明確にして、かつ十二分に演習して掘り下げて身につけることが、中1の1学期になすべきもっとも重要なポイント、課題になるかと考えてます。

 その第一が、主語(or主部)なんですね。その人称をすばやく正しく捉える力をきちっと身につけることが、その後に必ず起こる文法的混乱をできる限り防ぐことに繋がるのです。

 中1の後半だけなく、中2生や中3でも英語が弱い生徒の文法的混乱と誤りの原因を遡ると、そのすべての震源地はここに在る、といっても過言ではない。最初に十二分に掴んでおくべき主語とその周辺の文法にまったく習熟していなかったことが、共通している現象なのですから。1学期に、これを叩いて叩いてもうじゅうぶんだというくらい、しっかり固めることです。

 まずはbe動詞の文法を通して、主語を徹底して知ること、そして代名詞転換を学ぶことです。一般動詞と違ってbe動詞は、たった3つ、is,am,areしかありませんから、述語に意識をあまり働かせずとも、ただただ主語を見つめることができます。主語の拡がりを初めからしっかり見据え、判断することができるのです。

 ご存知のように、主語は1人称、2人称、3人称があり、またその単数と複数に別れます。そして代名詞の場合なら「格」があり、主格、所有格、目的格とその使い方を学ばねばなりません。物か人かによっても訳し方、使われ方も異なることを知らねばなりません。さらに上で書きましたように、応答の問題では設問の主語に対し、答えは適切な代名詞に転換するということ、前の名詞が二度目に出てきた場合も基本的には代名詞に置き換える、というルールがあります。

 こうしたことをまずbe動詞の文法の範囲だけで、他の文法に邪魔されることなく徹底して演習する。間違いはつねに直し、問題を進めるなかで繰り返し、深く理解していく。ほんとうに確実にできるようになるまでには、これに対応した演習問題を数多くこなす必要があります。おそらく、思っている以上の時間がかかるでしょう。

 そしてまた中1のこの時期、前回書きましたように、<A>から<C>までの「基本の習得」と書けば聞こえがいいですが、要は勉強を進める上でのさまざまな弊害を取り除いていく、無いものは新たに構築していくことが当然求められます。

 こうしたなかで、しっかりコツコツ演習をこなし、主語とその人称を瞬時にして判断する目が持てるようになれば、また適切な代名詞転換をすばやくできる力をつければ、be動詞に関わる文法のなかの基礎となる骨子は、人一倍強固に形成されてきたことになります。

 次に一般動詞の文法に入ったときには、主語がたとえ3人称単数であろうと、これはあらゆる形――this,that,it,he,she,your book,my mother,a woman,his camera,her notebookなどばかりか、their teacher,one of themなども、3人称単数であるという認識がすでに頭に刷り込まれているので、その代名詞転換も正確にすばやくできるのです。あらたな文法を識別する目を持って、スムーズに一般動詞の文法を受け入れて吸収することが、より容易になるのです。 

 この学習の流れと構成は、なにもわたし独自の考えではなく、以前の某教科書には、はっきりとそういう意図で作られたものがあったのです。教えるほうも方向性があり指導しやすく、また生徒も右顧左眄することもなく、目標が明確にあって理解しやすかった。(わたしの問題集もこの意図を重視し、また大いに良しとして作ったものです。)

 以上、なぜ最初にbe動詞の勉強を徹底してやったほうがいいのか、その理由を述べてみました。参考になるところがあれば、さいわいです。


 ここからはあとは、E-juku1st.Comの中1英語(通年用)問題集をご利用されている方へのほんの少しのアドバイスです。もちろん誰でもご関心があれば、読み進めてみてください。

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 <教科書・授業内容と中1英語(通年用)問題集の1学期のズレについて>

 中2や中3の場合はなんら問題ないですし、そしてまた少し早めに中1英語に取り組まれたり(小6の3学期ぐらいから)生徒、もしくは逆に中1の途中で勉強し始め、習ったところのまだじゅうぶん身についていない文法と英語の基礎知識などを復習の形でこの英語問題集をご利用される場合も、学習上の喰い違いや齟齬は生じないかと思います。

 そうでない場合について。
 スタートのアルファベットの練習や単語の暗記など基礎の基礎にもずいぶん時間をかけますし、そのあとbe動詞の学習に深く長く進めていく形になりますので、どうしても1学期のある期間(1,2か月)だけは、学校の授業内容のなかの一般動詞に関する知識とは、問題構成上対応できないところが出てきます。

 その場合、学校の授業を大切にすることは当然として、教科書の音読をじゅうぶんするとともに準拠の問題集などをご利用され、とりあえず1学期の後半だけはなんとか器用に勉強してほしいと思っております。そして授業とは関係なく、問題集のbe動詞の学習に励んでみてください。

 be動詞の文法38枚あるなかの31枚まで、とにかく辛抱して1学期中にやり遂げれば、目標は達成です(NO.32〜38は一般動詞の学習が終わってからでもかまわないです)。あとは夏休みの間に、一般動詞の文法に入り、NO.9まで(できればNO.14まで)習し終えれば、完全に逆転します!

 何が逆転するかといえば、習得すべき文法内容と実力です。
 まるでうさぎと亀の話みたいなものですが、うさぎみたいに軽快に調子よく、あちこちか草を食みながら進むより、じっくりのろのろひとつの道を亀みたいに進むほうが、結局は実力をつけつつ、より遠く進んでいるということです。

 もしズレの部分が1学期にあっても、夏休みを通して2学期になるまでには、完全に解消していることでしょう。どうぞ自信を持ってお進めください。