中1英語の学習の進め方 by Toppo     戻る
学習の基本のながれと守るべき注意点について(Be 動詞〜過去形)

英語学習の基本、その進め方はどうあるべきか? 

 中1、2,3年の全体についても共通していますが、とくに中1からきっちり基本とすること。
 <ヒアリングについては、省きます>

 【英語学習の基本】
 1.「頭の目」を開けて読むこと!
 2.声を出して読むこと、即ち耳を刺激すること!
 3.手で覚えること!
 4.基本構文を暗記すること!
 5.ノートを活用すること!
 6.復習して、自分の頭で考えること!

★1.「頭の目」を開けて読むこと!
 勉強してるとき、顔についてる目は開けてますが、頭の目もはっきり開けて、英文を見ること! 見てるようで見ていない、見えてるようで見えていないことが実は多い。その見ていない、見えていないところがミスするのであり、英作ともなると、どうだったかなと考えるところなのである。ふだんから「頭の目」をしっかり使って英文を見る習慣をつけること。

 具体的にいうと、考える視点は一つ。教科書or問題集orプリントの英文がすべて、自分にとって間違いなしに英作できるかどうか?!を考えて見ること !その目で見れば、ぼーっと英文を見てる暇はない。主語はどれ、時制は何? 文の形は何? 熟語はこれか、この場合名詞は複数か、前置詞の確認、 などなど目を光らせて、すなわち「頭の目」を開けて読んだり、見たりしなければならないことになる。

 最初は大変そうだけど、なんでもそうだけど慣れればたいしたことではない。この目は誰からも与えられない、自分で身につける努力をせねば!

★2.声を出して読むこと、即ち耳を刺激すること!
  誰も数学を声出して読むものはいない。しかし英語は語学である。語学の勉強方法の一つは昔から音読です。耳からも入れるのである。ヒアリングのときだけそうするものではない。中1はまだしも、中2、中3になるにつれ、静かな勉強になるのはどうしたことか? 学校でも家でも、また塾でも、声を出して読む機会が減る。これはおかしな事だ。

  目から入る頭の勉強に重点が置かれていまい、耳から入る勉強が不足してる! 即ち、耳を通して脳を刺激していないんですね。この直接目に見えない勉強(音読)が実はとても大切なんです。

  それは例えば次のことと似ている。運動部でいいますと、ランニングですね。好きな人はあまりいないと思うけど、テニス部でも野球部でもどんなクラブでもいいんだけど、必ずしんどいランニングをしますね。下半身を鍛えるため。いきなり試合をしても、足腰が弱いと直ぐへばるし、またうまくなれない。英語学習も同じでしょう。音読はランニングです。音読をして足腰を鍛えてください。

 英語が出来ない、苦手な生徒に音読させますと、或いは途中入塾して学校での英語成績はまあまあでも実力が足りない生徒に英文を読ませますと、決まってすらすら読めません。どこかぎこちなく、また英単語を一つ一つ区切って読んだり、切ってはいけないところで切って読んだりします。音読していないことが見え見えです。それと比例して英語の実力はありません。

 「読書百遍、意自ずから通ず」と言いますように、そこまでいかなくても何遍も読んでるうちに、英文が「見えて」きますし、大事な箇所も分かりますし、注意するところも自分で考えられるようになりますし、暗記もほぼできます。その上に、文法演習なり、問題なりこなしていけば、知識は強固になりますね。

 では、何を使って音読すればよいのか?
 教科書ですね。自分の学んでるリーダー(ニュー・クラウン、ニュー・ホライズン、など)を、学校の授業の進度に合わせてLessonごと読み進めていく。例えば30回くらい読むと決めて、一日5回(15分)を毎日読んで6日で終了。読み足らねば更に読めばいいし、読みたくなければ読まないでよい。自分でとにかくノルマを決めて、実行すること。直ぐに効果が出るものではないので、最低でも3ヶ月は必要かな、次第に英文を考えずとも口から出るようになれば、本物ですね。問題は継続です!
 
★3.手で覚えること!
 手で覚える、ということは、3つ意味があります。まず一つは、間違った問題はノートに各3〜5回、繰り返して覚えるということ。更に赤鉛筆などでチェックしてしっかり記憶の確認をする。二つ目は、テストや問題演習の解答チェックの際、答えの○×や単なる直しだけの浅い勉強ではなく、常に赤ペンを持って大事なところ、注意する箇所をマークして覚えるということ。三つ目は少し意味が違いますが、その場その場の表面的な暗記ではなく、習ったことは決して忘れない深い覚え方をするということ。即ち、目だけで覚えるのではなく、体の中まで入れ込んでしまう、という意味です。

 「あなたに会えるのを楽しみにしています」<中2レベル>
  I'm looking forward to seeing you. 間違うのはseeing のところですね。体の芯まで入っていれば、see になるはずがありません。いちいち考えずとも、すらすら書けるところまで覚えてしまう! つまり、「手で覚える」ことを基本とすべし。

★4.基本構文を暗記すること!
  これも英語学習の基本中の基本ですね。
  例えば中1でしたら、
  How do you go to the station ? (あなたはどうやって駅へ行きますか)
  I go there by bus. (バスでいきます)

  例えば中2でしたら、
  She runs faster than any other girl in her class.
  (彼女はクラスのほかのどんな女の子よりも速く走ります)

  例えば中3でしたら、
  This tea is so hot that I can't drink it.
 =This tea is too hot for me to drink.
  (このお茶はとても熱いので私は飲めません)

  ランダムにただ思いつくまま書いたのですが、実際の生徒はもし上の日本文を英作せよ、と出されば、その場で考えて(?)て書きます。何故、考えるのでしょう? それは基本文、重要な英文を覚えていないからです! 

 中1の文で見ますと、その間違いの一つ。
  I go to there by bus. と書きます。
 there に変えれば to はいらない。基本をきっちり覚えておらず、その場で考えるから間違えるのです。

 中2の文では、習った当初はだいぶ書けますが、2ヵ月後にテストしたとします。まったく書けない生徒が3割、書いて様々なミスをする生徒が6割ぐらいになるかと思います。残りの1割ぐらいの生徒が書けるかどうかです。例えば、暗記した文例が、
  Lake Biwa is larger than any other river in Japan.
 なら、その英文を元にして書けばいい。原因は土台になる基本構文をまったく覚えていないか、忘れてしまってるかです。

 中3の文は比較的書きやすい、入試にもよく出る書き換え問題です。しかし、ほんとにわかってるのかな?という視点で問題を作ると、it の有無で相当の生徒がミスをおかします。

 教科書、問題集、その他プリントなどで繰り返し出てくる文は最低暗記していくのが、英語学習の基本です! 

★5.ノートを活用すること!
  やはり勉強はノートではないかな。いくら素晴らしい先生についても、価値ある問題集や参考書を利用しても、学んで吸収するのは自分自身。たくさん問題演習するのも一つの大切な勉強の仕方であるけれども、その中で何を理解したのか、何を暗記するのか、覚えるのかを追及する為に、自分のオリジナルなノートがどうしても必要になると思う。

 それは、学校や塾での先生の説明を写したノート、間違い練習のノートといった受身的な種類のものではなく、積極的、能動的な「まとめのノート」だ。結局は自分の頭に入ってることしか出来ない、と生徒の姿を見てつくづく思う。ひらめきや直感も何もないところから生まれるのではなく、頭に蓄積された知識、情報、また体験から出てくるものである。

 そこまでゆかなくても、自分の目、頭で考え、ノートにまとめたことはそう簡単に忘れるものではない。もし忘れたとしてもノートの記憶の作業を辿れば想い出すこともある。それに反して、人から言われた大切なことはいとも簡単に忘れる。多少多めに問題を解いても同じ。自分のものになっていないことが多いから。

 学力テストや実力テストの偏差値で言うと、中学の場合、習ったことの基本(難しい応用ではない)の80%覚えていて、その90%が出来れば、偏差値で上限65ぐらいにはいく、と経験則では申し上げられる。ただし、中3の1学期の段階で、5科目すべて。と言うことは、中1・2年の英語、数学、国語、理科、社会の5教科、2年間の集積であり、全分野ということ。

 定期テストの狭い範囲ではなく、その集合であるわけだから、習った基本のどれだけ確実に覚えているかが、実力の根底になければならない。その根底を着実に埋めていく、積み重ねていくのには、どうしても「まとめノート」の勉強が必要であると思います。 
 
★6.復習して、自分の頭で考えること!
 これは<5>の言い換えに過ぎないかもしれません。そこで一つ追加するに止めます。

  英語も数学と同様、授業の説明を聞いて「わかった」ことと「出来る」こととは違う!ということを、はっきり知る、また自覚することが大切だというで。つまりこのことがわかれば必然的に、「復習をしなければいけない」という勉強の基本に至ります。

 しかし現実の生徒を見ていると、その大半はどうもわかっていないなあ、と感じることがしばしばです。勿論その場合、復習の大切さ、そのしかたを質問したり、例をあげて説明したりさまざま試みるのですが、それでも本当にはわかっていない、と感じることが往々にしてあります。何でこんなわかりきった当たり前のことを、わざわざ書かざる得ないのか? 

  それは「わかった」から「出来る」へ、復習して自分のものにしている生徒があまりにも少ないからです。宿題が復習と思ってる生徒も随分いますね。自分の頭で考えたこと、整理し直したことが復習でしょう。「わかった」ことを再度確認、「いまひとつわからないこと」を「わかるようにする」こと、そしてそれらすべて自分で「出来るようにする」が復習でしょう! さらに一つ、それでもわからない箇所があれば先生に問う、これで復習の完了です。

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英語学習の生徒の問題点、つまり注意点。 

●問題点1→単語が正確に書けない!
  ローマ字的に書いたりすることが多いですね。英語の感覚に慣れていない。
 <手で覚えること!>の学習の基本がまったく出来ていないわけです。見て
 いるだけでは頭に入らない、覚えているつもりはやめましょう。ノート等に
 どんどん書いて、練習することです。5回ぐらいで記憶できるスペルもあれ
 ば、30回ぐらい書かねば入らないのもあります。後は反復です。そして無
 意識にすらすらかけるようになれば覚えたと言うことです。それを1年ぐら
 い続ければ、大体わかってきます。注意する箇所や覚え方のコツみたいのが
 。そこまで来れば後は、比較的楽に覚えられるようになります。

  この我慢(?、むしろ、新しいことを覚える喜び)と継続する気がなくて
 英語が出来ますか?! 新しいレッスンに出てくる単語はすべて覚えること!
 書いて書いて、手で覚えること。熟語も同様です。

  あと単語に必要なのは、発音とアクセント。慣れてくれば、そちらも意識
 して同時に暗記してゆくように。

 ●問題点2→英作文が間違う! 
  この例で多いのが、自分で英作を書こうとしている生徒ですね。何も入っ
 ていない頭から英作が出来るはずがない。テストでは習った範囲から出題さ
 れるのであり、それも覚えていて欲しい重要表現、代表的な英文が殆ど。

  つまり、レールの英文です。線と面で言えば、中学の英作は線、面の上に
 走ってるレールです。(高校は面になります。レールから一歩外れると実は
とても難しい!) ということは、レールの英文、<基本構文を暗記すること
 !>を、徹底して行うことです。そして忘れないように、徐々に溜めていく
 ことです。

 <具体例>「あなたの家族の中で、誰が早く起きますか」「母です」
  Who gets up in your family ? →Mother does .《暗記構文》
 テストでは仮に、「メアリーの家族では誰が早く寝ますか」「トムです」
 と、変わるだけでしょう。
  Who goes to bed in Mary's family ? →Tom does .

  暗記してる英文の中の、一部が変わるだけすね。つまり、土台になる英文
 を確実に頭の中に入れ、自由自在に出すこと!

 ●問題点3→文法ミスをどうしてもしてしまう!
 「わかっているのに単純なミスをする」 もしこう考えているのならば、そ
 れは認識不足! すべてパーフェクトというわけにはいかないが、単純なミ
 スは君の負の実力。それ以上でもないし、それ以下でもない。結局しっかり
 わかっていないからミスをするのであり、注意力がないのである。

  ではミスを極力なくし、注意力をつけるには? そんな薬はどこにも売っ
 ていないよ! 日々の勉強の中で目を光らせること。即ち、<「頭の目」を
 開けて読むこと!>と、<声を出して読むこと>の二つが大切だね。

  普段の学習の中で、見てるようで見ていない、見えてるようで見えていな
 い!のが、実態。本当に問題、英文が見えていれば、先生の指摘以前に、重
 要な箇所、注意するところ、また何度も確認すべきポイントが、自分でわか
 るよ! わかっていないから、テストで間違うの。

  じゃあ、どうすれば見えるようになるの? それは簡単! ただ一つの視
 点でよい、「いま目にしてる英文が書けるか?」という視点。和訳にしろ、
 適語補充にしろ、書き換えにしろ、英作にしろ、絶えず全文が英作できるか
 ?という、思い。その目で見れば、主語は気になるし、時制は見るし、前置
 詞は押さえねばならないし、文法事項はすべて考えねばならないことになる。
 
 とても頭の中は忙しい。ぼんやり見てる暇はないよ。そしてそのバックアッ
 プは音読なんだね。耳からも刺激して、頭に記憶すること。
 
 ●問題点4→前に習ったことを忘れる!
  これはほんとに多い! あきれるほど忘れる。その種類は文法の基礎事項
 から単語、イディオム、構文、等などさまざま。何度も反復するわけだけど
 、やはり二度忘れたら三度目は自分で責任もって覚えてもらいたいものだ。
 (現実はもっと多く反復してるが) 

  他人まかせでなく、習ったことは宿題だけに済まさず、自分でもう一度「復
 習して、自分の頭で考えること!」 これができれば、忘れる量はずいぶん減る
 と思う。


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